狼になりたい/中島みゆき
◆構成
問1 三つに分けよ
1番 夜明け間際の
2番 向かいの席のおやじ
3番 俺のナナハンで行けるのは
◆1番について
問2 俺は、「ベイビーフェイスの狼」なのか
考えられる答え
・狼でない
・狼である
検討
・狼でない ← 狼たちは眠っているが話者は起きている
・狼である ← この女の化粧も同じようなもんだ
(「この」=化粧のはげかけたシティガールの隣にいる)
結論
眠っている狼たちの中で俺だけは起きている。
狼たちとシティガールは夜明け前にどしゃ降り雨で吉野屋に避難してきた。注文が出てくる間に居眠りしてしまった。
◆2番について
問3 「あんた」は、何者か
・あんたも朝から忙しいんだろう、がんばってかせぎなよ
・昼間俺たち会ったらお互いにいらっしゃいませなんてな
答え
・兄い(店員)
・おやじ
・シティガール
検討
・兄い
← 夜明け前に牛丼を作っている店員に向かって「あんたも朝から忙しいんだろう」とは言わない。
← 狼たちが来たので忙しくなっているが、夜明け前はふつう忙しくない
← 早く作れよと急かしているから忙しい状況である。兄いに言うなら「朝も忙しいんだろう」になるはずである
・おやじ
← 2番なら成り立つが、3番「乗せてやろうか」とおやじには言わないはずである
結論
シティガールである
◆発展問題
問4 「ビールはまだか」は誰の言葉か
答え
・俺
・おやじ
検討
・俺
← ナナハンに載っているから違う
← 頼んでいるのは牛丼(「作れよ」 ビールなら「つぐ」)
← おやじなら「ください」とていねい口調のはず
← 「みんないいことしてやがんのにな」葛藤を振り払うように言う
・おやじ
← 「ください」が「まだか」になる 胸が焼けるのだから泥酔している
← 狼たちが牛丼を頼んでいるのでビールが来ないのでいらだっている
← それほど酔っている 一人で夜明け前まで吉野屋で泥酔している
それを見ている若い俺は「見苦しい」と感じている
結論
おやじである
問5 俺と女の人物像
ベイビーフェイス
買ったばかりのアロハ はげかけた化粧と同じ
何とかしようと思ってた
こんな日に限って朝が早い
朝から忙しい
昼間はいらっしゃいませと言う
人形みたいでもいい笑えるやつはいい
俺のナナハン
ただ一度狼になりたい(未完)